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16. 和音の冗長性排除によるMIDI音源利用効率向上
背景と目的 : 家庭用ゲーム機(ファミコン世代)や携帯電話(10年ほど前)に搭載されていたMIDIコントロールデバイスにおいては、同時発音数がかなり制限されていたため、MIDIシーケンス構成音の取捨選択が必要で、アレンジャーの負担が大きかった。
いっぽう、楽曲に用いられる三和音は、たとえばメジャーならば1・M3・P5、マイナーならば1・m3・P5であり、1の音と3の音がなす音程が長短を分ける重要な音であるから、文脈によっては5の音を省略できる。このように、和音の構成音の中で冗長なものを省くことができれば、MIDI音源の発音数を節約でき、利用効率が向上すると考えられる。
そこで本案では、MIDIシーケンスを走査して冗長な構成音を検出・削除するシステムを提案する。
内容 : 提案するとはいっても中身はあまり考えてない。やはりこれも最近お気に入りのHMMを使うのか。たとえばあるカデンツにおいてⅣ→Ⅴ→Ⅴ7→Ⅰという進行だった場合、Ⅴ7の部分で重要なのは3音と7音がなす三全音の登場であるから、1音と5音は省略してもかまわないはず。というふうに進行パターンに応じて確率テーブルを用意して何とかする。テーブルは機械学習でつくればいい。
考察 : 10年前ならギリギリ役に立ったかもしれないが、組込みシステムがPC並みのスペックを持つようになった現代において、MIDI発音数の低減がいったい何の役に立つというのか?
追記
階数落ち編曲、すなわちフルオケの曲をマンドリンオケに落とす場合などに使えそうではある。
2009/07/30 (Thu.) Trackback() Comment(2) 日々のアイディア
Comments
限られたリソースの中からこそ良いものが生まれるというわけですね。
たしかに、無駄のないヴォイシングを支援するためのインタフェースとしての活路がありそうだ。
abe 2009/08/01 (Sat.) 00:38 edit
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確かにMIDI発音数をいまさら減らしてもって感じはあるな。
でも、あの時代の音楽は発音数が少ないからこそ、重要なエッセンスだけが残されていて、まじりっけのない音楽って感じがして好きなんよな。
同時発音数8くらいで、現在のいい音質で曲つくったら面白いと思うんやけどね。
それと、コード進行においてどの部分が変化しているかってのはすごく重要やんな。
とくにギターでコード弾く時とか、
メジャーとマイナーとか5度音なんか無くてもいいわけで。
重要な音を認識するってのが大切やね。
だから、重要な音をわかりやすく提示してくれるシステムとして利用できるんではないか?
まっは 2009/07/31 (Fri.) 20:39 edit