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これから就職活動をする人へ
【はじめに】
そろそろ2012年卒の人たちの就職活動が本格化してくる頃と思います。僕自身、就活に「大成功」したわけではなく、あまり偉そうなことを言える立場ではありませんが、これから就活をする(一般企業を受験し入社を目指す)人へ、僭越ながらメッセージを送らせていただきたいと思います。まぁ読者の中に2012年卒の人はあまりいないと思いますが。そしてことごとくまとまりはありません。長文です。
【注意】
まったくの私見です。プロのアドバイザやコンサルタントではないので、あまりアテにしないでください。
【準備編】
●就活を始めるにあたり、何から手を付けたらよいか
業界研究をすべきと思います。まずは世の中にどんな業種・会社があるかを大まかに知り、そこから自分の興味や将来性、堅牢性などをもとに志望業界を絞ってください。この大まかにでもいいので「知る」というのが大事です。知ればそれだけ可能性が広がりますから。「業界研究」でググるとその手の書籍がいろいろありますので、ぜひ。
僕は自分の専門・興味3:将来性・堅牢性などの性質7 ぐらいの重みで志望業種を検討し、機械・ロボット業界に絞りました。高校時代から「メーカーで開発をやりたい」という程度の漠然とした目標があったので、最終的に「機械・ロボット業界,海外展開もしていて,特定の分野でトップシェアを持つメーカーの本体(not子会社),開発(研究)職」という程度まで具体的条件を設定し、以前述べた5社を受けました。
時期的には、1月末ごろまでに第1~第3希望ぐらいまでの企業が決定していることが望ましいと思います。この時点で志望企業はおろか特にこれだと思える業種も見つからないという人は、少し焦ったほうがいいと思います。もしくは、公務員、教師、研究者など、一般企業のサラリーマン以外の道も考えてみると良いでしょう。
●何を軸にすべきか
志望企業を選ぶ際に、軸となる条件群が必要なわけですが、少なくとも表向きには(志望動機として履歴書等に書く場合には)「職種」ではなく「業種」を主条件にしてください。
どういうことかというと、
・私は営業がやりたい → 営業職はすべての会社に存在するので、まったく探索範囲が小さくならない(絞れない)
・私は航空業界に入りたい → 数十~数百社に絞れる
ということです。営業でなく開発や販売でも似たようなものですが、職種というのは非常に一般的な概念なので、つまり具体性がありません。よって企業選定の主探索キーとはなり得ないわけです。そして、企業選定の主条件が無いと説得力のある志望理由を書けないので、大変不利になります。(ただし、主条件でなく副条件として職種を持ってくるのは問題ないと思います。)
●志望理由の導出
以上の話から分かる通り、就活の最重要事項は、説得力ある志望理由を考えることだと言えます。説得力ある志望理由とは、多くの客観的な情報から構成されるものと思います。それはどのようなものか。
悪い例)御社社員の方々の生き生きとした姿、のびのびとした社風に惹かれました!
→ それはあなたの主観ですよね? 生き生きとしてた/のびのびとしてたのはその時たまたまだったかもしれないし、あなたにだけそう見えた、というだけかもしれない。それに、そういう会社は他にもいくらでもあるのではないですか?
良い例)御社は業界内でも類を見ない○○に特化しており、他の追随を許しません。また売上高・利益率も堅調に推移しており、さらに今後高い需要が見込まれる××の事業展開に注力されるとのことで、ますますの成長が期待できると考え志望しました!
→ 客観的事実(業界内の位置付け,財務状況,今後の方針)と誰もが認める常識(堅調かつ将来性があるならば,志望に値する)に基づいており、防御力が高い(反論しにくい)。
つまり、たくさんの客観的条件を挙げ、なるべくその会社しか当てはまらない(君じゃなきゃだめなんだ)というところまで持って行けばいい。何で他じゃダメなの?と言えなくすればいいわけです。このためにはその会社個別の情報だけでなく、全体を知る必要があります。業界研究しましょう。(「良い例」が全然良くないじゃんと思われる方は、ぜひ添削お願いします)
●選択と集中
上の話と重複しますが、企業選定の際にはたくさんの条件を設定し、受験対象を絞るべきと思います。今流行りの「選択と集中」というやつです。あなたが持つお金も時間もエネルギーもすべて有限なので、狙いを定めてリソースを集中的に流し込んでください。
しかし巷には100社エントリーして50社受けろみたいな情報が氾濫し、学生を煽っています。大学の就職課の人や就活アドバイザみたいな人すらそんなことを言っています。そんな馬鹿げた要求はやめてほしいと思います。50社を薄く受けてようやく1社に拾われるより、5社を濃く受けて3社受かるほうが遥かにいいと思います。お金も時間もエネルギーも節約できます。それに、地方の学生にとっては、50社受けるなんてこと自体がまず非現実的です。
まぁ就活業界にとっては就活生が活発に動けば動くほどお金が儲かるので、就活アドバイザがそういうことを言うのも頷ける話ですが。
●資格・成績は重要か
重要でないと思います。ボクは情報系院生なのに基本情報すら持っていませんでしたが、それが特にマイナス要因になったとは感じていません。もちろん持っているに越したことはないと思いますが、持っていないからといって不利になることはないでしょう。
成績についてはほとんど問われることはありませんが、院の成績でほぼ全教科の評定が「優」なのに(理系院ではこれが普通)一つだけ「可」があったため、「なぜ?」と面接で聞かれたことがありました。少し焦りましたが、それで落ちることはありませんでした。
ただ、評定平均が悪過ぎると書類選考の段で足切りする、という会社もありました(てか今の内定先です)。優=3,良=2…と換算して平均が何ポイント以下なら不合格、と明確な基準が公表されていました。ただし、そのボーダーは決して高いものではありませんでした。ようするに、飛び抜けて良い/悪いという以外はほとんど影響しないようです。
【行動編】
●合同説明会に行くべきか
行っても良いが、目的が無いなら行くべきではありません。行く場合はあらかじめどの企業を見て回るか決め、下調べし、できれば質問を用意してから行きましょう。時間と体力がもったいないので、多くてもせいぜい5社ぐらいに絞ってください。
たしかに、多くの人にとって、就活をスタートする記念碑的イベントが合同説明会になると思います。リクスーに身を包みひしめき合う同志たち、初めて会う企業の方々……ついに就活が始まったんだと実感できるイベントです。
しかし、合説に行くだけで「就活してる気分」になってしまうのが怖いところです。詳しくは過去記事参照。行動する前に考えましょう。まぁでもひしめき合うリクスー女子が見ry
●ES(エントリーシート)を見せ合おう
ES・履歴書を書いたら、複数の人に見せましょう。アドバイス・批判を受け、それを反映してブラッシュアップしていくことが効率の良いやり方だと思います。自分だけでは分からなかったことが分かります。また、人のを見せてもらうことで、上手いやり方を盗んだり、悪いものを反面教師にしたりすることができます。
そして何よりも、人に見せるというワンクッションを挟むために、締切ギリギリになることを防ぐことができます。ちなみに僕は、ESが間に合わなくて受験を断念した会社が結構あります。ギリギリストならではのカスっぷり。こうならないよう、ESはお早めに。
●推薦を活用しろ、しかし効力は過信するな
大学には学科推薦などが結構来ています。特に理系はアツいです。が、不思議なことに、少なくとも本学においては、学部生はあまり推薦を利用したがらない傾向があるように思います。情報が上手く行き渡ってないのかも。逆に院生は、推薦をつかみに行く人が多いです。
推薦には、受かったら決して辞退できないという拘束力が付随するので(法的ではないが)使用には注意が必要です。かといって、じゃあ使用したら絶対受かるのかというと、全然そんなことはありません。特に最近は推薦使っても1次試験が免除されるだけなど、ほとんど「ゲタ」にならない会社が多いです。
しかしながら、推薦使わないとエントリーすら出来ないという暗黙的学歴フィルタみたいな企業もたくさんあります。また、推薦を行使することで「本気度」をアピールする材料には十分なります。機を見極めて、ここぞというときに有効活用しましょう。ちなみに僕は第1志望企業の推薦が無かったので使いませんでした。
【ケーススタディ編】
●こういう人は内定を取れない
ボクの周りを見る限り、内定を取れない人は
①自分の知っている会社しか受けない
②どこでもいいから入れてくれ
という両極端に二分できるように思います。本人の能力とか適性よりも、最終的にはこの姿勢というか戦略に懸かっている気がします。
①について : 普通の学生が元から知っている会社というのは、超大手か地元有名企業のどちらかです。いずれにしてもそれなりの競争率があるので、何となく受けてもなかなか合格できないわけです。大手志向が悪いというわけではありません。「有名だから」という理由だけで最後まで行こうとするのがまずいのです。
②について : 「君じゃなくて誰でもいいんだけど、とりあえず彼女ほしいから付き合ってくれ」というのと本質的には同じなので、たいてい振られてしまいます。君じゃなきゃだめなんだ、という必然性が必要です。
彼らの共通点は、業界・企業研究をしないことです。そのため、受験する会社の詳細や、業界内での位置付けなどが分かりません。これでは客観的・具体的な志望理由を導出できず、説得力のある履歴書・ESを書けない → 落ちる ということになってしまいます。
そして内定が取れない人は、どんどん条件を下げていく(緩和していく)傾向があります。つまり受験対象が発散していくのです。こうなるとますます志望理由が曖昧になってくるので、余計ども合格しにくくなるという、負のスパイラルに陥ってしまいます。発散よりも収束、選択と集中の方向に向かいましょう。
●落ちたらどうすればいいのか
面接や試験に落ちたら、なぜ落ちたのか原因を考え、その反省を次に生かすようにしましょう。当然のことと思われるかもしれませんが、落ち続ける人というのはこれを結構おろそかにしているような気がします。
理由や回数がどうあれ、落ちたということはその会社から不要宣告を突きつけられたということなのですから、ある程度は重く受け止めるべきです。主な原因は不況や競争率でなく、本人の中にあるはずです。
なぜ落ちたのか内省するだけでなく、ぜひ企業側に問い合わせてみてください。そのぐらいの権利はあるさ。そしてそのぐらいの勇気もまた必要です(これが出来ないうちは、まだあなたは“深刻”になっていません)。ただし礼儀は忘れずに。向こうは忙しく、そして罪はありません。
【おわりに】
思った以上にまとまりが無くて恐縮ですが、このへんで終わります。また何か思いついたら書かせていただきたいと思います。ちなみに、来年度(今から)の就職状況は、今年度よりは良くなるそうです。がんばってください。
2010/12/08 (Wed.) Trackback() Comment(3) 就活
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まっは 2010/12/16 (Thu.) 23:20 edit