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コンサートマーチ「西風の吹く丘で」
コンサートマーチ「西風の吹く丘で」
編成:マンドリンオーケストラ(Mn.×2,Ma.,Mc.,Gtr.,Cb.)
ただし1st & 2nd Mn.,Ma.,Mc.はそれぞれ 2 div.
作曲:abe(2011年)
本曲の創作は、「 HAMADA 主題」(下図)という音形から出発している。 HAMADA という文字列は、そのほとんどがドイツ式音名に対応している。唯一 M は音名でないので除去するが、それでは HAADA 、と A が連続してしまうため面白味がない。そこで M のあった場所に刺繍音 Gis を挿入すると、 H-A-Gis-A-D-A すなわちシ-ラ-ソ#-ラ-レ-ラという音列を得る。前半は上手い具合に A 音を軸としたターンを形成しており、後半では4度上行→4度下行とダイナミックに跳躍する。
この音形の発見を契機として次々と曲想のアイディアが芽をふき、様々な展開が花開いていった。このため、本曲には全体を通してターンや半音がよく登場する。実際の HAMADA 主題は 1st マンドリンの34,38小節目および119~121小節目に現れる。
曲種は行進曲である。明瞭な Trio を持ち、後半は主題を再現する。しかし複合3部形式にはなっておらず、厳密な形での行進曲とはいえない。主部のテンポはいくぶん速く、 Moderato calando 以降は変化に富み、 Grandioso ~ Vivace の流れはむしろ典型的な序曲のような展開になっている。また、調性は D-dur. である。これは前述の HAMADA 主題を適切な文脈で移調することなく登場させるためであり、またマンドリンオーケストラの鳴りがよいといわれる調だからでもある。
全体として、近年の邦人作品にありがちな“J-POP風”あるいは“ゲーム音楽風”に陥ってしまわぬよう、あえて古めかしい作風を心掛けたつもりである。特に和音に関して、メジャーセブンスやサブドミナントマイナーといったポピュラー和声を使わず、また“カノンコード”のような安易にセンチメンタルを誘うような進行も避けた。だからといって凝った和声進行というわけでもないのだが。
というわけで初めて受けた委嘱(笑)、マンドリンオーケストラ作品としては処女作(笑)、そもそも人に自作曲(笑)を弾いてもらうのも初めてという初めて尽くし。ド素人の手慰みに過ぎない自己満作品ですが、おそれ多くも初演していただけるようです。詳しくはまた載せます。
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2011/02/12 (Sat.) Trackback() Comment(11) 音楽以前
Comments
おほー
音源がしょぼいからいまひとつに聞こえるけど,
演奏されたら結構いいかんじになりそうな曲だなー
ベースからはつまらんって苦情がきそうだがw
まっは 2011/02/12 (Sat.) 20:28 edit
ありがとうございます。
地味なのが気持ちいいもんなんですっ!ベースは!
しかしマンドリンオケをMIDIで再現するとゴミのような音になるんですよね。
吹奏やオケならまだマシだが、マンオケは苦しい。
音源も無いし、アコギ音で代用してもトレモロ再現が難しい。
マンオケに特化したMIDIシーケンサ、誰か作ってくれませんかね?
てかオープンソース開発プロジェクト立ち上げるか!?
>abe氏
マンドオケを考慮してというより,調の選定や音域,奏法なんかが実際の演奏を意識して、演奏者の気持ちを考えれてるスコアに見えて素直にいいなと思ったのです。不愉快だったらすみません…。あと,僕はマンドリン大好きですよ!
buro 2011/02/14 (Mon.) 22:55 edit
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浜田www半田だったら完璧だったのに。
p酸 2011/02/12 (Sat.) 00:54 edit