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がんばれアヘ きらきら道中〜僕が無職になった理由〜(3)
前回からのつづきです。いよいよ最終章!
NEXT STEP
そんな感じで4年目。時期は明確に決めてないものの、転職をするというのは確実な決意となりました。新卒後勤続3年エンジニア、三十路手前。これは転職市場においてかなり売れ筋に位置します。勤続3年ということは「ジョブホッパー」でもなく、基本的なことは一通り経験しており、しかもまったく新しい分野に飛び込むのも間に合うからです。
実は、まず2014年冬ごろに一度アクションを起こしていました。某超大手プラント会社M社様の広島事業所を狙っていたのです。これは、現職でプラントエンジニアリングに関する技術に携わっていたため、スキルがある程度活かせそうという目論見があったためです。そこで転職エージェントサービスに軽い気持ちで登録したら、いきなり電話がかかってきてとりあえず面接ということになり、行ってみると
・ ご希望のM社はいま募集してない(派遣すら)
・ でもその関連会社とかその他中堅~大手事業所をいろいろご紹介できる
・ いずれの場合も正社員登用を前提としてまず派遣で入ることになる
と説明され、その場で内定を出されました。提示された月収も現状と比べると結構な額でした。
が、派遣になるのはリスキーですし、その時点ではM社以外考えてなかったので(M社なら派遣からエントリでもいいと思っていた)、その話はお断りしました。
そして何だかんだ時は流れて2015年春。できれば年内、遅くても年度内には絶対に転職するという決意を固めていました。次に僕が狙いをつけたのは某大手自動車メーカーM社様です。伏せる意味ねえ!
これは、2015年初頭にNHKでやっていた開発秘話ドキュメンタリを見た影響もあります。それを見て、こんなに徹底的に現象を追求しながら、なおかつここまで高度にロジカルな戦略で開発を進めていくのか……!と驚愕しました。うちのものづくりの10年、いや20~30年は先を行っている! 未来の世界の車屋さんです。しかも採用情報を見ると、現職の組み込みエンジニアおよびその基軸を活かせる募集もたくさんありました。これはもうこのビッグウェーブに乗るしかないと思いましたね。
ただ、競争率が相当高いことも窺えました。そこで、
1. 徹底的に企業研究して入社後のビジョンを明確に持ち面接に備える
2. 組み込みエンジニアとしてのはっきりアピールできる経験をもっと積む
という2点を達成するため、もうしばらく時間が必要という結論に至りました。そのため、まずM社関連書籍や業界本を計10冊ぐらい買って読みまくりました。
そしてまた、特に2は重要です。実はその頃、非常に偶然にもM社の採用担当の人と接触する機会があったのです。そこで、募集しているエンジニアの必須条件として、ある経験が必要と教わりました。それは、私がまだ明確に経験したとは言えない技術でした。そしてまたその頃、組み込みエンジニアとしてのある意味マイルストーンになるようなある技術(上記とはまた別物)に、運よく携われそうなチャンスが来ていました。これはもう少し機が熟するのを待った方がよい、そんな状況でした。
サクセスストーリーは突然に
そして2015年9月。運命の歯車が動き出します。なんと、某外資系メーカーM社の広島事業所の部長から、うちに来ない?と誘いが来たのです。大げさに言えばヘッドハンティングですが……それは大げさ過ぎです。業種はまったく違いますし。
その部長とは、会社の知り合いのツテでたまたま参加した定例飲み会のようなもので、数年前に知り合いました。というかその人が主催者。会社問わずいろんなところから外国人やら日本人やら集めてきて行う、英語で喋らナイト!みたいな主旨のパーティでした。多いときで月1ぐらいで開催されていたので僕もわりとよく行っていました。
僕に目をつけた理由としては、若い、広島在住、ある程度気心が知れている、電子電気寄りのエンジニア経験がある、ほんの少し英語ができる、といったところでしょう。
実はその誘いは1年前ぐらいから話半分で来ていたのですが、本当に話半分っぽかったので僕も本気にしていませんでした。が、9月半ばになって突然、サシ飲みに誘われした。そこで、ガチで受けるだけ受けてみてくれ!とオファーされたのです。
なのでとりあえず僕は頑張ってエントリーシートを書いて応募しました。そしたら通って、面接の日程が10月末に決まりました。英文履歴書をお持ちくださいと言われたので必死に書き、その部長から「We will interview you in Japanese and English!」などと言われたので戦々恐々と面接に臨み、しかし実際行ってみると日本人しかおらず英文履歴書もほぼ参照されず拍子抜けし、2, 3日後に内定の連絡がありました。
面接で希望年収を聞かれ「い、今と同じぐらいいただければ…」と答えたのですが、内定通知書で提示された年収は現状の20%増しぐらいの額でした。さらに仕事内容についても、
・ 英語を使う頻度が高い
・ 俯瞰的に見ると、今まで携わってきた技術領域とオーバーラップする部分がある
というアドバンテージがありました。
英語を実務で日常的に使う環境があればもちろん大きな経験値を得られます。また、異業種への転職は「半歩ずらし」が鉄則と言われます。前職とオーバーラップする領域があることが望ましいわけです。その観点で見ても、キャリアパスとしては悪くないものでした。まぁでも何より給料が魅力的でした。
そこで僕はしばし揺れ動きます。こっちのM社かあっちのM社か……まぁあっち(車)のM社はまだ受けてすらない、遠くの星です。そして結局しばし逡巡した結果、あっちは受けずにこっちのM社に決めたというわけです。しかし僕はなぜこんなにMのつく会社を追い求めるのでしょうか。Sの次はM、そういうことか。
そして無職へ
内定が出た翌週、僕はさっそく直属の上司であるモーレツ部長に辞意を叩きつけに行きました。その時点ではまだどっちのM社かを決めてなかったのですが、どこかしら内定が出たらここを辞めるというは確定事項でした。
モーレツ部長からはパワハラじみた慰留を受けると覚悟してICレコーダまで忍ばせていたのですが、毅然とした態度で辞意をつきつけると、「お前は30年後、間違いなく幹部になってこの会社の動向を握る存在になっとると思うんよ…」などと優しく慰留はされましたが、結局その日のうちに受け入れてくれました。例のマーケティング無意味おじさんともその日のうちに対談したのですが、「辞めるのは構わん。でも前の会社のよかったところと比べてしまうけえ99%後悔するで。まぁ仕事を好きになることじゃ」みたいなありがたい話をされました。後悔…そうですか……
そして1ヶ月強という十分な引き継ぎ期間をもって、未消化有休20日分ほどをすべて消化しスカーッと退職しました。そこからさらに1ヶ月間の無職。人生の夏休みであります。その間、台湾、タイ、神戸・三田(カス会)、伊勢、東京などいろんなところに行きました。その話はまたいずれ……。
・・・
いやぁーすいませんすっかり長くなってしまいました!! こんなに長くなるとは思いませんでした。
今は新しい職場で元気にやっています。99%後悔すると聞いていましたが、微塵の後悔もありません! 給料も働きやすさも獲得できるスキルも大幅に上がりました。食堂も安くておいしいです。詳しくはまたいずれ。
というわけで、皆さんも今の職場に不満があるのなら、ぜひ転職を検討することをおすすめします。運、戦略、慎重さはある程度必要になりますが、意外とやればできるもんです。今の時代、転職することは普通です!
じゃあいつやるの?
今でしょ!!
2016/04/30 (Sat.) Comment(2) 就活
Comments
みんなそれぞれ何かあるんだね
ゆじ 2016/11/22 (Tue.) 17:55 edit